スタッフ日記 建設編

かくれんぼ

2007/01/31(水) 未分類
江戸後期は、以前にも増して人々が、(視る)ことの楽しさを求めた時代だと創造します。

ここに鐘馗図があります。鐘馗が、画面下部なんと表装の、いわゆる中廻しの柱と呼ばれる所にいて本来の姿は、鬼さえも逃げ出すという鐘馗特有の、いかしめものでは無く抜き足 差し足 手で掛け軸の裏面をうかがいつつ表装の柱をわずかにめくっているところです。

どうしてこんな、情けない格好しているのだろうか。その答えは、上の表装の風帯をよく見るとそこに小鬼がぶら下がっていて、とても鬼とは思えないくらいおちゃめな小鬼がいます。
困惑した表情が、思わず笑いを誘います。

画中の、本来鐘馗がいるべきところは、白く抜けています。普通なら小鬼を、ひとにらみしている掛け軸です。表装の裂をあたかも絵の一部であるかのように、描いてしまうことに遊び心が、江戸後期の絵師酒井楪斎(1828年生まれ)が、鐘馗と小鬼のかくれんぼ劇を描きこれお見た江戸の、人々は、驚き画面から抜け出し風帯の裏に隠れた小鬼たちを対比させた造形は、創造させられとても、お茶目な掛け軸を新聞で見つけたので紹介しました。


建設事業部  矢口 昇

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