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社長からの手紙 | 大野建設 埼玉

社長からの手紙

若いあなたへ

若いあなたへ

何の為に誰の為に勉強するの?

私は長野県で生まれました。小さい頃から勉強は好きな方で、建築が好きで将来その仕事がしたくて、明治大学の建築学科に進みました。ところが、大学に行っても、点数至上主義が強く、当時の大学教育に疑問を持ちました。だって、そうでしょう?点数をとることが学問と呼べますか?暗記して、いい点数をとって、大企業に入る?完璧に自分のことしか考えていませんよね。学校で自己中心教育をしている訳です。何のために学ぶのかを教えず学べない現状でした。

人の役、世の為に役立ってこそ、学問をする意味があるのではないのか、あの頃、そう言ってよく教授陣に詰め寄りました。折しも学園紛争はなやかなりし頃です。私も若かったから、当時は結構暴れたものです。でも、その根底には「自分だけ幸せになることはできない。大学は、そういう有意の人材を社会に送り出す場でなくてはならない」という、青年らしい純粋さと理想があったのです。

 

何の為に誰の為に勉強するの?

 

理想と現実の中で

そんなある日、教授の一人に、ご自宅に呼ばれました。そして、その先生は「君たちは正しい」と言ってくれたのです。誰のための学問なのか、建築の本質とは何か、我々は問い続けなければならないと。

その上で、先生はつけ加えられました。「でも私たちにも学者・教育者の立場と生活者としての立場を全員がもっているんだよ・・・」これには参りましたね。やられたーって感じです。理想がなくては生きていけない。けれど理想だけではだめだ。そのことを、本音をさらけだして教えてくれたんですね。だが先生は、一介の生活者に成り下がったわけではない。私たちに人間学の重要性を教えてくださった。人間学の第一歩でした。この方は建築構造の世界的な権威で、霞ヶ関ビルなどの超高層ビルを手がけた狩野芳一先生です。

 

理想と現実の中で

 

学生結婚

その後、私は同級生と結婚して、なんと在学中に2児の父となっておりました。学生の分際で・・とまた「世間の常識」が出てきそうでしょう?だけど好きな人と一緒になって、子どもを授かるって、とても自然で素敵なことじゃないですか。それに僕は生活力がありましたからね。え?何をしてたかって?あさり売りや図面書きです。車に積んで団地に行って、大きな声で「あさり~、しじみ」ってやるんです。よく売れましたねえ。あさり売りの親方が、学校辞めて一緒にやってくれって言ったくらい。

その頃から世間体なんて関係ないと思っていました。結局あさり売りにはならずに、妻の実家に入社しましたが。

 

学生結婚

 

地域工務店を継ぐ

地域工務店を継ぐ

妻の祖父が大工で、二代目の父親もやはり大工。この大野島蔵が、会社組織を作りました。私にとっては義理の父にあたる人です。家は、埼玉県行田市という小さな城下町にあり、江戸時代から続く古い家柄です。

これだけ長く、地元に根付いているとどうなると思いますか。そう、下手な仕事ができなくなります。依頼主とはしょっちゅう顔を合わせるわけですからね。絶対に逃げ隠れできないのです。しかも家は、何十年と住んでみて、あらためて善し悪しの結果が出るものでしょう。それこそ、毎回誠心誠意の仕事をしておかないと、あとで自分にふりかかってきます。

義父は「商売は急に広げなくていい。細く永くを大切に」と、口をすっぱくして言っていましたが、まさに心の底からでてきた言葉だと思います。

 

「感」「即」「動」

28歳で、実質上、経営を任されました。以来貫いてきたのが、顔の見える家づくり。いいカッコして言うのではなく、地域に密着していると、そうならざるを得ないのです。でも、その方が人間らしくいられる―そう思いませんか。「こうすれば、喜ばれるだろうな」と思うことをする。「人が困ったり、嫌がるだろうな」と思うことはしない。ただそれだけの単純なことです。

たとえば、今や誰もが大きな関心を寄せる「シックハウス症候群や耐震」の問題。法による規制がはじまったのは2003年。でも我社ではすでにその10年近く前から、体に悪いと思われる材料やのり等は使わないようにしてきました。また、今も大学の構造研究室・実験室にも通っています。

善し悪しを判断するのは法ではなく、人の心だと私は常々考えています。だからこそ、私は感性ゆたかな高い志をもった人間でありたい。効率や経済性のみを優先し、自ら感性や志を押しつぶしたくない。経営に携わる人間として、当然その両立をしなければなりません。だって、誰はばかることなく、お天道様の下を、大手をふって歩きたいじゃないですか。それはその気持ちは、大学時代、教授たちに詰め寄っていた頃から一貫して変わらない、私のささやかな自負です。私の生き方の軸なのです。

 

 

「感」「即」「動」

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